Sepia Records

観劇鑑賞感想レポメモ ネタバレ

時代に流されろ!

2015/3/27 (初日),29(13:00~/前楽,17:00~/千秋楽) 本多劇場
f:id:arashigaoka0110:20161005062824j:image
私はこの作品に一度生を殺されたように思う。

最高に気持ち悪かったという最大級の賛辞。
すんごい好き。気持ち悪い。
千秋楽、拍手し過ぎて腕が動かなくなった。こんなのはじめて。
本当に凄い舞台だった。

伊勢くん演じるふうくんが、どんどんぐらぐらしてぐらぐらさせられて気持ち悪くなってぐらぐらして、脳味噌ぐっちゃぐっちゃに掻き回される様が、観てるこちらもぐっちゃぐっちゃになってとても気持ち悪い
風間が博士夫妻の語りから感じていた気持ち悪さに感情移入させられてしまったんだろうなと
帰路で駅を行き交うたくさんの知らない人たちを目にして、普段よく見る光景なのになんだか奇怪な画に思えた。
それぐらい影響力のある舞台でした。

twitterで迷ってる人とりあえず行って絶対行ってって喚いたけど、それが届く時間が足りなかったのが惜しい
三日しかなかったなんて!

初日の座席がどセンターの3列目だったんですけど、カテコで真ん中に立っている伊勢くんの姿を目の前にしたら、もうたまらなくてたまらなくてぼろっぼろに泣いてしまった
カテコが終わってもしばらく座席から立てなかった 自分でもびっくりした

初主演、ってこの先また主演をやろうともうずっと背負っていく作品。それがこんなに素敵な作品でたまらない役どころで、もう本当に嬉しくてしょうがないし、絶対に忘れられない公演になりました 伊勢くんとってもいい舞台、いい主役をもらった
常識だと思っていたもの、自分の感情、他者の感情、色々なもので頭がぐちゃぐちゃに掻き回されて価値観が崩壊していく風間がとても印象に残った。伊勢くんの表情の変化から目が離せなくなって、息を飲んで見入ってしまいました。こんな役を伊勢くんで観てみたかった。ほんと観てみたかった。
ありがとうございました

話は複雑に見えていたってシンプル。説明しようとしたらすぐにできちゃうし、それだけ聞いたらおそらくなんとも思わない。悲劇でもなんでもないし。悲劇じゃないからこそ怖いんだけど。終わり方がすんごい好き気持ち悪い。

初見だと、序盤も序盤はわりと置いてかれてたんだけど、途中からガッて持ってかれてからは凄かった
置いてかれる、っていうのはぶつ切りの意味がわからないからなんだけど、二回目見たらもう笑ってたはずのネタシーンでも何も笑えなくなる……すごいや
ラブアンドピースで背筋がぞっとする
漫才自体は流石の面白さなんですけども!初日すげー笑ってた!
ネタシーンすら伏線っていう、なんかもうマンボウさん凄いしか言えない

ふうくんの演技、三回ともすごい違ってた
初日は序盤めっちゃ緊張してる;;ってかんじだったけど、どんどん乗ってきてどんどん引き込まれた
前楽のふうくんは、このときはこう、この言葉にはこう、こう言われたときはこう、って細かい芝居をすごくたくさんしていた。ほんと凄かった。伊勢くん凄かった。ありがとう。
千秋楽は細やかさが削げて荒くなってた分もっと感情が剥き出しになってた。もう気持ちが先行しちゃって振れ幅がどんどん大きくなっちゃってて。
プロの役者のお仕事、っていう点では断然前楽を評価するんだけど、そことは別次元でもう胸を打たれちゃうし、伊勢くんやっぱこうなっちゃうってわかってたし、その純粋さが素敵なところだしって贔屓目ですね
感受性の塊みたいな人だよなあと折々で感じているのをまた改めて感じた

伊勢くん主演ってだけでうわあああ!!!してたし、よくわからないけどよしもとだし、伊勢くんも事前の生放送とかで彼女にでれでれのとこ力入れるってノリノリだったから、時空越えちゃう系の明るい話かと思ってましたほんとごめんなさい
数ヵ月前の自分に、主演の伊勢くんはどんどんおかしくなっていくし本気で怯えるし思考ぐちゃぐちゃにされて追い詰められるし物凄い叫び声出すし殺されるし最終的に死体に囲まれて狂ったように笑ってるよ、って教えてあげたい 泡吹いて倒れる
今回初日を観て慌てて一枚増やしたけど、ずらせない予定さえなければなんとしてでも予定空けて全通してた
110分あっという間だった

本多劇場
まさに下北みたいなお店並びのマルシェを通って来てわくわく
下北沢駅の出口から遠いとこでも『本多劇場→』みたいな看板出てて感動した

部数限定って初日からアナウンスしてたパンフが千秋楽でちょうど売り切れてた 1500円
各キャストページに加えて伊勢くんと小林さんとマンボウさんの対談、稽古場ショットが載ってました

たくさんお花来てた!メインビジュアルに合わせて白基調が多かったです
ニンニンジャーから2台、コロムビアさんからも来てました

・開演前の客入れ
♪Feel Again/capsule

・座席
初日:3列どセンター
前楽:3列上手
千秋楽:2列上手
千秋楽は後ろまで埋まってた嬉しい!ほぼ満席に見えた
本多劇場、前方4列までは段差無いからむしろ下手に前方ブロックの後ろより後方ブロックの方が見やすいのでは、ってかんじ
列ごとにズレとか作ってないから、初日は中央でふうくんへたり込んじゃうと何も見えなかった
上手は夫婦漫才が目の前で至福 龍くん見たいなら下手でしたね

セットがシンプルで好き。白いドアが並んでるだけ。そのさまだけでどことなく不気味。
映像の使い方いいなあ。日付の出し方が好き。ドアに横書きを縦で映し出すやつ


■使用曲リスト
・開演前の客入れ
♪Feel Again/capsule
・暗転
♪愛の讃歌/玉置浩二
・2015.1場面切り替え、OP
LIAR GAME中田ヤスタカ
・映像(人類の進化)
♪2034/くるり
・指揮を振る風間
交響曲第9番第2楽章/ベートーヴェン
・ゆみの死
♪花/ASA-CHANG&巡礼
・若返った博士夫妻
♪3年目の浮気/ヒロシ&キーボー
・ゆみ「おかしいのはあなたの方だよ」
♪ブレス/RADWIMPS
・博士「君こそ神を冒涜しているよ!」
♪神々の詩/姫神
・2015.1の死、2035.1の死
♪All The Way/capsule
・三途の川
♪Share Together/中田ヤスタカ
・カーテンコール
♪Cry Cry Cry/テスラは泣かない。

すぐにCD借りたり音源買ったりしてひたすら聴いてる

伊勢くんライブのカバーコーナーで愛の讃歌歌って欲しいなあ
どなたのカバーなのか調べてる段階で勝手にしやがれ出て来て懐かしくなったガチライブ一回目 伊勢くんの勝手にしやがれ堪らなすぎた
関係ない話でした


◆前アナ
初日は押見さんかな?
前楽は梨木さん!
千秋楽いせだい!

前アナが楽しかったwww
「携帯電話など、音の出る物の電源はお切りください。万が一鳴ってしまった場合は、『私ではない。』という強い意志でやり過ごしてください。もしくは、隣の人を睨み付ける、という責任転嫁に徹してください。」
「もしどうしてもトイレに行きたくなったときは、少し出しては乾かす、というウェット&ドライ方式をおすすめします。」
「公演時間は110分を予定しております。途中休憩はございません。ただし、出演者が乗ってしまった場合三時間になる可能性があります。その際は、『本日出演者が乗っております』というアナウンスが流れますので、目安にしてください。」
「価値観が急激に変わる時代がそこまで来ています。どうぞ、準備運動をしてください」

◇千秋楽
\拍手!/

時間が前後して話がわかっていく構成
(2010.12.22 風間がゆみを振る)
2012.1 風間とゆみ復縁
青川博士夫妻の取材開始
風間と学、風間と景山の出会い
青川博士夫妻失踪
ゆみ事故死
青川博士夫妻、風間に連絡を取る
風間音信不通
風間、景山に連絡を取る
景山、学の取材引き継ぎ
2015.1 風間、学、景山、城島、木島死亡
2035.1 風間目覚める

大体こんなかんじだったかなあ
13,14年辺り日付失念しましたすいません
・2015年では風間(29)、景山(22)
・風間はゆみの二つ上
・学中2のとき、ゆみ小1

永野さんの景山、動きだけでめっちゃくちゃ笑えるのすごいwwww
あんなに笑ってたのに、景山ってほんと純粋でいい子で愛らしくなってしまって、後から泣かされるの狡い…

風間「ラブ&ピーーーーーーース!!!!」
初日めっちゃ笑ったし周りも笑ってたけど二回目から全く笑えなくなったし周りも笑ってなかった
怖い

ベートーヴェン交響曲第九番、第二楽章はまだ序章ですよね
第四楽章が有名な喜びの歌ですけど それの手前

河合さんの初登場インパクトwwww白いワンピースwwww初日凄い笑い起きたwwww
髭面なのに美脚具合で美人さんになる凄さ

転球さんのピザ泣き芝居がひたすらに凄いwwwwww
木島「ピザがぁ……し゛ん゛で゛し゛ま゛っ゛た゛ん゛で゛す゛ぅ゛;;;;;」


◆映像
LIAR GAME中田ヤスタカ
タイトル
暗転が暗転してなくて、セット動かしてんの全部見えててシュールだったけどあれは一体……って思ってたら黒の映像を流してるから明るかったんですね
上手に押見さんと転球さんいた 下手はいせだいかな?

ぱっと明るくなる舞台
白、の映像が映されているので、生身のドアのセットの白ではない白で、そのつくられた白が突然目の前に現れる様がとても印象に残りました。素敵。


◆ゆみちゃんへのふうくんの語り
初日、めっちゃ緊張してたなあ
でも前楽と千秋楽では、語りの調子が低音の使い方でうまく緩急ついててよかった 特に前楽!
緩急だけじゃなくて気持ちの入り方もすごく良くなってた 二公演挟んでここまで変わるかあ

ゆみちゃんキレ芸な夫婦漫才がとにかくかわいいし面白いしかわいいし面白いしかわいい;;
ツッコミするいせだいがなんだか新鮮

ふうくんって風間だからふうくんでいいの?
この呼び方可愛すぎて可愛すぎて


◆居酒屋
ビール飲んで吐き気に耐えてるお酒弱いふうくんかわいい

学「知り合いの医者が言っていたんだがな。あと数十年したら若返りの薬が発明されるらしい。……君、それを飲むか?」
挙手するゆみちゃん
ゆみ「あたし飲むー!」
学「お前には聞いてない」
風間「……僕は飲まないと思います」
学「俺もだ。人間が人間じゃなくなる」
風間「僕も!そう思います!」
身を乗り出すふうくん
学「お、君なかなかいいねえ」
僕は飲まないと思いますを一気に言い切るふうくん、迷ってない
俺もだ。でにやりと笑う学さん

河合さんの学さんいいお兄ちゃんだなぁ……
どっしりっていうとなんか違うかもしれないけど、存在感が座ってるっていうか


◆風間の部屋
未来の話をするゆみちゃんふうくん
いちゃいちゃが可愛すぎて可愛すぎて可愛すぎて
「えーなんでっ!」とか言っちゃうふうくんのテンションがいせくんっぽい

ゆみ「お前さあ。前から思ってたんだけどさあ。めっちゃ目ぇバキバキしてるよな?」
小声で言い返そうとなんかとぎれとぎれにいや、とか言ってるふうくん
ゆみ「何かやってんのか?」
風間「なんもやってないです」
ゆみ「じゃアレか?天然のラリ野郎ってことか?テンラリくん~ヨウラリくんのこと馬鹿にしてんすか~??」
風間「ヨウラリってなんだよ……」
ゆみ「天然のラリ野郎じゃなくて養殖のラリ野郎ってことだよ!!!」
風間「それはわかるけど……;」

ピク兄の鳩クルッポーのくだりこれかwwww
目がバキバキwwwwwそれなwwwwww
なんの動物になるかと思ったらまさかの納得
でも後からこのネタまで意味を持ってくるから凄い……怖い


◆ゆみの死
オレンジの光が射す中央のドアへゆっくり歩くゆみ、がくっと肩から徐々に崩れていく
人間の形を失っていくようで怖かった
曲に重ねて聞こえるゆみちゃんの苦しみの呻きは、出産時の母親の呻きのようにも、赤ん坊の産声のようにも聞こえる


◆若返った青川夫妻
3年目の浮気を博士夫妻二人でカバー!
マイク持ってノリノリで振りつけて歌ってくれました
顔合わせで言ってた曲ってこれかwww残したんだwwwww嬉しいwwww
博士「三年目~の浮気~ぐ~らい♪」
\大目にみーろーよー!/
のコーレスが出来てたwwww千秋楽はすごい返って来てた!
客層が元曲の世代じゃないせいで「みてよ」のところも全部「みろよ」で返しちゃうかんじ(私も知らなかったすいません)
休憩ショータイムと見せかけて、三年目百年目千年目、それだけ先でも青川夫妻はどこかで何らかの手段で生きてる、ってことを言っている ぞっとする

彼女についてめちゃくちゃハイテンションででれっでれにマシンガン語りするふうくんがめちゃくちゃかわいい
ゆみちゃんの飼いたいペットが猿、からの猿化するゆみちゃん
顔も動きもwwwwプロwwwwwあすぴーすごいwwwww
風間「かわいっ!!!かわいっ!!!!」
太もも叩きながらかわいいかわいい言ってるふうくんがかわいい

かわいいんだけど
猿のくだり、すでにふうくんが作り出したゆみちゃんなんですよね
もうゆみちゃんとの間にこどもが生まれることは無いってことを考えると、ゆみが猿を飼いたがってるってふうくんが考えてる、っていうのが怖くて怖くて
顔合わせイベントのときによりによってここを挙げてきらきらとした笑顔で喋ってた伊勢くん……
「サイコ女じゃない……」って夫人がふうくんに言ってるっていうのが皮肉


◆風間の部屋
テンラリでさえ怖くなってくる
ふうくんは天然でこうだった、つまり最初からこうだったんだということの示唆に思える
養殖ラリに対して優越感を抱く、ってところ、ここでの養殖ラリは真鍋(ゆみちゃんが死んだ間接的な原因、違法ドラッグを服用していた)の意味があるんだろうと思うと怖い

風間「どうしたんだよゆみ、最近おかしいぞ?」
ゆみに視線合わせて屈んで喋るふうくん
ゆみ「……おかしいのはあなたの方だよ」
風間の脇を歩いて抜けていくゆみ、真ん中のドアから捌ける
立ち尽くしていた風間、はっとしてポケットからジップロックに入れたゆみの髪の毛を取り出し、両手で掴んで見つめる風間
風間「おかしいのは世界の方だ……!」
♪ブレス/RADWIMPS
少ししか流れないけどすごく泣きポイント;;


◆製作所
風間「お願いします!!」
城島の足に縋りつくふうくん
風間「これが終わったら、残りの人生全部城島さんにあげますから!!お願いします!!」
千秋楽で、ふうくん勢いづいて台詞の細部変わってた
はっ、て今思いついたみたいに、残りの人生全部城島さんにあげますから!!ってなってて感動した
あれはほんとになまものだった

城島「俺にはお前がわからないよ!」
風間「……近い将来、価値観が変われば、お互いがお互いを理解する必要なんてなくなりますよ」
学「お前、何が起こってるんだ」
もはや起こってる、って表現なんですよね


◆編集室
◇千秋楽
編集室の背中向けてるときのふうくんの動きやっと見れた!
キーボード打ってる
マウス動かす
エンターキー連打
動画編集の動作じゃねえとか言わないの!wwwww
エンターキー連打が謎過ぎてかわいい だんだか打ってた

風間「人間の価値観を急激に変えることは悪魔の所業だ!!!」
これの直前のシーンで「近い将来、価値観が変われば、お互いがお互いを理解する必要なんてなくなりますよ」って言ってるのに
ふうくんのぐらぐら具合ほんとたまらない

学「……人間っていうのは面白いな。憎悪と虚無。性格の違いか立場の違いか、あるいは愛の深さか」
憎悪と虚無かぁ……
同じこと、ゆみという同じ存在からのこの違いの対比が良い
「あいつの家族、兄弟、友達も全員ぶっ殺してやる」と言った学と「僕は今でもあの空虚の中にいます」と言った風間

風間「お兄さん。……学さん。……お願いします。……僕は、狡いですね」
学「……君とはいい兄弟になれたのにな」
◇前楽
お願いします、のときに頭をさげるふうくん
ふうくんもうぐずぐずに泣いてる

◇千秋楽
頭下げない
学が去ってから泣き崩れる

虚無であるふうくんの中にもかつて殺意はあったと本人が明言している
だから頼んじゃうんだよなあ
殺意から頼んでるわけじゃないんだけど


◆風間の部屋
ゆみを抱きしめる前に、ゆみちゃんの夢の話を少しするんですけど、千秋楽ではそのくだりがすっ飛んでた
ゆみちゃん出て来てすぐに抱き締めてた

交響曲に合わせて指揮を振る風間
◇千秋楽
ふうくんの転げ回りかたがすごかった違った、指揮ほとんど振れてなかった
頭抱えて何度も叫んでた呻いてた


◆博士夫妻の部屋
博士夫妻に叫ぶふうくんがたまらない
必死なふうくんを夫妻が囃し立ててるのもたまらない
風間「一度しかない人生だから!!失っても立ち直れるし、成長出来るんだ!!また誰かを愛することができるはずなんだ!!」
博士夫妻「「キャーッ!!」」

◇千秋楽
最後ためてた……!
また誰かに、の前でためてた

博士「君こそ神を冒涜しているよ!神は人間が死を乗り越えることなんてわかっている!そもそも死を乗り越えることなんて凄いことでもなんでもないんだよ!」
夫人「インテリジェンスを気取りながら人間は未だに戦争するしセックスするし感情がある!」

「不老不死を手に入れることで人間は初めて動物から人間になる!ようやく人類の幕開けだ!」
「愛のために不老不死になり、不老不死のために愛を失う!」
「人類史上最大の皮肉!」
この辺の博士夫妻の語りが、語り口もその内容も圧倒的でほんと凄い
不老不死によって人間が人間じゃなくなると言った学とふうくんに対して、不老不死によって人間はようやく人間になると言った博士って対比がいいなあ

風間「そんなの、今まで死んでいった人たちが馬鹿らしいじゃないか!」
夫人「昔は獣に襲われてたくさんの人が死んだわ。風邪でも虫歯でもたくさんの人が死んだ。薬は不公平じゃないの?手術は不公平じゃないの?どこからが神への冒涜なの?」
風間「ゆみが可哀想だ!何も悪いことしてないのに!今までもっと他に死んだ方がいい奴等なんてたくさんいただろ!?」
段上から頷く博士
ここのふうくんの表情の推移がすごかった
肯定されちゃったんだもんなあ
博士を見上げて
視線が落ちて来て
目を閉じて
耐えるように
台の上の博士に向けて、膝をついて崩れ落ちて頭さげる
風間「……ゆみを生き返らせてください」

博士からゆみの髪の毛を奪い返す風間
風間「やっぱりダメだ!!!人間が人間を生き返らせるなんてしちゃいけない!!!」
人間を生き返らせることは果たして悪なのか、という問答に対するふうくんの逐一の反応がたまらない
辛そう
頷く
どうしていいかわからない
悩み
戸惑い
博士夫妻の言葉に合わせてくるくると表情を変えていく、ぐちゃぐちゃに掻きまわされている

風間の顔を掴む博士
博士「人間って!!素敵なんだろう!?」
風間「あぁあぁあああぁああああぁあ!!!!」
絶叫する風間

博士夫妻の怒濤の語りに追い詰められて、頭ぐちゃぐちゃになって恐怖やら吐き気やら怯えやら戸惑いやらで呻いてるふうくん、三回とも動きが色々違ってほんとあそこ好きだった凄かった
動きが違うのがすごいんじゃなくて、あの感情の生物感がたまらない

ここのふうくんはわからないことに直面して怯える子どもみたい
博士夫妻に両側から挟まれるふうくん、まるで夫妻が両親かのような図

◇初日
一番クライマックスの叫びのトーンが、こんな声伊勢くん出るの……って叫びが出てて頭ぱーんなった
ワントーン高い、のが明らかに異質
その異質さがほんとうにどうかしちゃったみたいでたまらない
キャパシティを超えてしまったかんじ たまらない……
前楽も千秋楽も異質だったけれども、初日が一番怖くて好みだった


◆回想
風間の回想とピザ屋の回想が混ざってるのが、ネタに見せかけて秀逸

段上、ゆみの遺影を中央で見上げるふうくん
上手の城島のところまで歩くふうくん
城島「風間、少し休みを取っても」
風間「大丈夫です。ゆみは少し体調を崩してるだけですので」
上手だと見えるんですけど、ここの虚ろな笑みがたまらない

城島「あいつはあの事故で気が狂っちまったんだよ」

風間「どうしたんだよゆみ、最近おかしいぞ?」
屈んで喋るふうくん
姿勢戻して、逆向きに立つ
風間「おかしいのはあなたの方だよ」
この一人二役の一瞬がつぼった……
ふうくんがおんなのこことばを平坦に喋るのが、ほんの一瞬なんだけどたまらなくて なんか見ちゃいけないもの見たかんじ
ここ泣いた……

回想のふうくん、自分にライトが当たってないときゆらゆらとわずかに前後に揺れてるのがすごく不安定にぐらぐらしてるかんじでとてもたまらなかった


◆博士夫妻の部屋
学「風間ぁ!!何としてでも、真鍋を、殺せ……!!」
事切れる学
ゆみを生き返らせろでも景山を生き返らせろでもなく、真鍋を殺せ、なんですよね
最期まで憎悪に心を占められていた学さん

風間「……なんでこんなことするんだ!!!!!」
博士「近い将来これは遊びになるんだよ!」
死を娯楽にする時代、ですか

博士夫妻に追い詰められるシーン三回ともたまらなかったけど、千秋楽の扉の隅にすがり付いてるふうくんがいちばんすきだった 逃げ場がなくてあそこに身体を押し付けてるかんじ
もうこの辺りのふうくんは泣くわ呻くわ叫ぶわたまらな過ぎた
「う、ああ……」って何度も言ってた

ふらふらしながら立ち上がる風間
段上、頭上に掲げたピストルを下ろして風間に照準定める博士
博士「ラブ&ピーーーーーーース!!!!時代に、流されろ!!!!」
銃声
びくりとわずかに跳ねる風間の身体
ゆっくりと視線を自分の胴体に下ろして、左手で血を掬うような動きをする風間
前に崩れ落ちて倒れ込む
もうラブ&ピースで笑えない……

・映像
♪All The Way/capsule
背景が宇宙なのが良いなあ
神様はさいころを振らない
段上でディスコみたいな踊り方してる博士夫妻
宇宙の映像が投影されてるからサイケで気持ち悪くて素敵

途中、起き上がって、立ち上がれないままふらふらとよろめいているふうくん

夫人に手を伸ばすタイミング、映像が胎児のところ(「命に価値がある時代は終わりを告げ始めている」)
母親に手を伸ばす子どものように見える
届かない、地に落ちるふうくんの手
◇千秋楽
手を伸ばすタイミングがもっと後になってたけど多分これは遅れたんだと思う(笑)
でも(笑)とか付けらんないぐらいもうどっぷりふうくんに入り込んでたんだろうなっていう動きだったこのシーン
ここ以外でも毎回動き違う


◆三途の川
◇千秋楽
ふうくん前のシーンまでで前髪すごい乱れて全部下りちゃうの、下手にはけたときに直して戻ってきてたけど結局ピザ屋と話してて下りちゃってた

風間「……幸せってなんなんですかね!」
顔を手で覆って、自嘲気味に笑うふうくん
千秋楽は特にすごい気持ち籠ってたなあ

木島「母が言ってました。人間はしあわせになるために生まれてきたんだから、好きなことをして、好きな人と出会って、好きなようにやりなさい、って」
◇前楽
好きな人に出会って、のタイミングでふっと表情が緩んでたふうくん 巧いなぁ……

木島「本当になにもわからなくなったときは、なにが正しいかだけを考えなさい、って」

三途の川のシーンがすごく全うに良いシーンなのに、ラストがあの終わり方なの最高だと思う

ピザ屋の木島という存在
生殖のサイクルから外れている、どこか人間じゃないところにいるような存在
境遇の一面だけ聞いたらしあわせとは思えないけれども、また違う一面を聞いて誰よりもしあわせに思えますと言ったふうくん

ネタシーンだけど、城島はなんでわざわざ上手(多分この世)じゃなくて下手(多分あの世)に戻ってきたんだろうという話
結局どっちに行こうと変わらない、つまりふうくんが生きようと選択したっていう三途の川シーンの全部をぶち壊されてるっていう、最高
上手に行ったふうくんとピザ屋も、下手に行った城島も、ラストシーンでは生き返っていると表現していいのか定かではないけれども、生き返っている
選択なんて意味が無いんですよね、もう決まってるんだから。


◆2035.1
風間「勝手に殺して勝手に生き返らせて……!俺の意志は無いのかよ!」
夫人「まだそんな野蛮人みたいなことを言ってるの?」
風間「俺は俺の意志で三途の川を越えてきたんだ!」
しんどい……

博士「君がこの先死のうが生きようが好きにすればいい。ただ恩返しがしたかっただけだよ。君には親切にしてもらった義理があるしね」
夫人「なにより楽しませてもらったし!」

風間「身体が同じでも記憶が違えばゆみじゃない……!」
博士「全てを教えてあげればいい」
風間「そんなこと!」
ふうくんに抱き付こうとするゆみちゃん
ゆみを押しのけようとするふうくん
ここのふうくんがたまらない……拒否してるあのいやいや顔がかわいい……

もう一度抱き付くゆみちゃん
風間「あ……ゆみの臭い……これはだめだよ……」
あ、の消え入り具合

博士「さあ!如何なさいますか!」
壊れたような、それこそラリったような笑みに塗り潰された風間の表情
風間「……時代に、流されます!」

うち震えてるみたいな顔のふうくん
ゆみちゃんの肩口に鼻を埋める

千秋楽は鼻埋めるの早かったなあ
初日と千秋楽は時代に流されます!って一気に言ってたし壊れた笑みでいっぱいになるのが早かった
前楽がいちばんすき!
正面向く時点ではこれはだめだよの笑みが一旦引けてて呆けた表情なんだけど、そこからじわっと再び広がる笑み
その分の台詞のため具合とかとにかくツボだった
なんか乾いてるというか思考を投げ出したかんじ

序盤から強調してた臭いがここに来て意味を持ってくる
ふうくんが完全に堕ちるのがゆみちゃんの臭いっていう、人間の一番基本の五感のひとつ嗅覚っていうのがまた皮肉ですよね
不老不死を手に入れたところで結局最新型の原始人、動物なんだ

♪All The Way/capsule
皆がぞろぞろ出て来る
ラストシーンの気持ち悪さがやっぱりすごい……
全員とのにこやかな再会、本当に気持ち悪い

それぞれにピストルを取り出した博士夫妻が全員を次々に撃ち殺していく
倒れる人々を見て動揺したように動き回ってる風間
夫人を撃つ博士
中央で段上に登り風間に向けてピストルをゆっくり下ろす博士
身構える風間
自分の頭に銃口を突きつけ引き金を引く博士
一人死体の中に取り残された風間
中央で正面を向いて、狂ったように笑い続ける風間

ふうくんの狂い笑いが忘れられない
曲のタイミングが上手い具合になったり、あと座席によっては笑い声が聞こえるんですけど、千秋楽はほとんど聞こえなかったなあ
初日と前楽で聞こえた笑い声が忘れられない

流されますからのラストの取り残されるまでのふうくんの動き
殺されていく人々に動揺をおぼえながらも結局あの笑いなんだ、笑うしかなくなってるんだ
ふうくんはきっと時代の流れに逆らうことを諦めた
何度でも失い何度でも虚無に陥り何度でもまた流される

夫妻はどちらも楽しそうに跳ねて死んでいた
夫妻は何のために20年ふうくんを眠らせておいて、20年ゆみちゃんを育ててきて、結局殺したのか
「君がこの先死のうが生きようが好きにすればいい」
「君には親切にしてもらった義理があるしね」
「なにより楽しませてもらったし!」
博士夫妻は最後が真なだけの、今の価値観からしたら歪んだ楽しみに生きてる人ではなく、最初もちゃんと真なんだろうなという
ふうくんは好きにすればいいんだ、今度は完全に自分から時代に流されるんだ

博士夫妻がわざわざゆみを育てた理由は何か
子どもを育てたいという願望はあったんだろうか、と思ったけれども、結局殺しているし
それにすでに最初のオリジナルの二人ではないから、感情は動物の持つものだって趣旨の発言をしてた二人からすると、うーん よくわかんない

夫人「10代20代30代の身体のストックはあるし」
30代までしか身体のストック作ってないってことは、15年で20代くらいの身体になった二人としては、まあ35年で40代ぐらいになったしそろそろ身体替えるかなぐらいのつもりで死んだんだろうか

全員、ピザ屋や城島までもが殺され生き返りそして殺された理由は、時代の流れというものには誰も抗えない、つまり全員が流されるものだから、ということかな


◆時系列関係ない話
どこでっていうのは忘れたけどズボン直すふうくんかわいい

博士夫妻はなぜ流産あるいは死産で失った我が子を産み出そうとはしなかったのか
→人類が子を作る必要などなくなり、自らのクローンを生成することに励むのが当たり前になるから?
ならどうして風間がインタビューを始めたときに我が子を懐かしむような会話をしたのか
→あのときの夫婦にはそのような感情が確かにあったから?

博士たちの生み出した不老不死について
別の肉体が記憶を引き継ぐだけ、という表現もできるわけで、これを不老不死と定義していいのかという疑問
博士自身も不老不死と言えばそうだけど、って全肯定はしてない
博士たちのやり方がそうなだけで、作中では人体の経年ダメージの蓄積自体を取り除く意味合いでの不老不死も提示されている
不老不死を定義するにあたって、個人が個人たる理由がどこにあるのかという問い
博士たちは記憶にその理由を求めている
感情はどこにあるのか?
記憶が同じならば同一の個人であると言えるのか?
蓄積された記憶のみが性格、思考の形成に関わるのか?
博士たちが発明した記憶の引き継ぎの場合、身体は遺伝子的には同一のものだけども、経年による影響はゼロなわけだ
それは同一の個人であると言えるのか?

ふうくんに対して何も言えないという話
この脚本見事に作られてて隙間がないから、二次創作的な補完とかもできない
ほんとどうしようもないからつらい
無限ループじゃないか。もはや考えたくない。って思うのは、この時代に価値観にいるからなんだろうなあ
ゆみちゃんだけじゃなく、たくさんの愛した人々の死体の中で、ふうくんは笑っちゃってるんだもんなあ
もうなんにも言えない

バッドエンドなはずなのに、それが文句の付けようがないトゥルーエンドだったかんじ。
答えが出ないのに出てるから気持ち悪いんだろうなと
この話の気持ち悪さはやっぱりそこだ
答えが出ない、という常識の下にあったはずの問いの答えなんてとうに出ているんだ、って投げ出されてるんですよね
だから気持ち悪いんだ
この時代の価値観はまだそれを受け入れられないから。


◆カーテンコール
♪Cry Cry Cry/テスラは泣かない。
めちゃくちゃ好みのサウンド アルバム借りてずっと聴いてます……泣ける……
歌詞がなかなかにくい
「近い将来きっとまたすぐに会えるさ」とかそんな意味合いは無いはずなのにやめて~;;ってなる;;


◇初日
・ダブルカテコ
伊勢「ダブルカーテンコールありがとうございます!」
そわそわしちゃういせだい
伊勢「こういう時どうしたらいいんですかね…?(to小林さん)」
泣きながら挨拶するもんでしょって小林さん
右手の甲を顔に当てて泣き真似で挨拶始めるいせだいかわいい;;


◇前楽
・カテコ
押見「皆様に一つお知らせがございます」
本多劇場HPで千秋楽の開演時間が18時になってたというお知らせ
実際は17時開演でした
なんだろ?みたいに押見さん覗き込んでたいせだい、押見さんが喋り出して「あぁ!」みたいな顔してた
押見「誰かがミスをしました!!!!でもおあいこというか!!!今お知らせしましたので!!!」

・ダブルカテコ
主演の伊勢くんに一言貰おうと思いますって振る押見さん
今日は誰かに振ろうと思います!振ることをおぼえました!で左右見るとみんな顔客席に向けてて目を合わせてくれないww
最下手の転球さんに振るいせだい
伊勢「おいくつですか?(to転球さん)」
福田「46です!」
伊勢「ありがたいお言葉!半分ですよ!僕23なんで」
福田「半分!」
伊勢「あと半分したらピザ屋(転球さんの役)になります!」
おいくつですか?は劇中での風間から木島への台詞


◇千秋楽
・カテコ
出て来てまず、ふぅ、と息を吐いてた伊勢くん;;お疲れさま;;
いせだいふわふわしてた(;o;)
いせくんていつも一定のライン越えるとふわふわしちゃう

ぱんぱぱぱん!って拍手を収めたかったのにFOしちゃってあらら!ってなってる押見さんwww

伊勢「今回この作品のテーマって皆さんに、僕たちにもこの先絶対に訪れるもので。風間はゆみをすごく愛しているんですけど、愛ってなんだろう、って考えさせられた作品でした」

価値観が変わる、そのウォーミングアップになれば、という話

スタッフさんに感謝!
後ろに手を広げるキャスト陣
大きくなる拍手
この作品は再演ということで、と初演メンバーにも拍手

・ダブルカテコ
ぱんぱぱぱん!ができた押見さん^^

話を振ることをおぼえたいせだい
永野さん!
僕でいいんですかぁ!?って永野さんwww
景山の動きが凄い話を振る小林さんwwww
小林「劇場入ったらステップ踏み始めた」
永野「魔物が住んでる」

高橋「居酒屋のシーンとか大変だったね(笑)」
永野「なんかご迷惑かけたみたいで……」
本編笑い過ぎてた龍くんなwwwww

話を振ることをおぼえたいせだい2
伊勢「ヒロインを演じてくれた……高橋明日香さん!」

素敵な役者さんたちと面白い芸人さんの中で良い経験をさせていただきました、って話してるあすぴー
面白い芸人って並べて貰っちゃって……って押見さん(今回のキャスト陣で芸人の方は押見さんだけだったので)
高橋「面白い芸人の押見さん!」
改めて名指しで言い直すあすぴー

拍手に対してぱんぱぱぱんやるかな?って押見さん覗いてるいせだい(やらなかった)

・トリプルカテコ
遅れる龍くん、ぴょこぴょこ出て来る
あすぴーがお兄ちゃんもう~みたいなかんじに招いてたのがかわいい
キャストみんなで手を繋いでお辞儀


この作品で受けた衝撃を書き留めておきたくてメモをしていたら、気付けばほとんどの台詞を書き起こしていた
それぐらい全ての台詞に、ネタであろうと全て意味があって練られていた脚本でした
凄い
やしろさん有料メルマガで台本配信されてたのにずっと後で気付いてしまって悲しい まあほぼ自力で起こしたけど

すごい言葉がたくさんあった。
マンボウさん、顔合わせで不老不死について語りだしたときに、良い意味であっこの人やべえなって思ったぐらいで(笑)
聞いたときの反応として引いちゃうようなレベルの思考を持ってる人だなと そういう人から出てくるものって凄い

再再演がキャスト据え置きで観たい……観せてください……
一番、なんて簡単には決められないので言えないけれど、今まで観た舞台で確実に三本の指に入る。そう書いてから一年、未だにこれを越える衝撃には出会っていない。
この先ずっと忘れられない作品。


時代に流されろ!
◆2015.1の死
♪All The Way/capsule
このシーンの映像がYouTubeに上がってました。